ノマドという働き方と見失うことなく

ノマドワーカー

2012年6月28日。

先日有名なノマドワーカーが情熱大陸で取り上げられたり、ノマドのすすめ的な本なども多数出版され、私が初めて「ノマド」という言葉を知った頃に比べ、昨今飛躍的に認知されてきたノマド。

私の周りの会社さんなどでも少なくないし、大企業などでも、営業部門などでは導入され始めている。

>「ノマドワーカー」
>遊牧民の意味。
>自宅やオフィスではなく、喫茶店やファーストフード店などで、ノートパソコンなどを使って仕事する人。

若干流行みたいな風潮があるが、流行というより、フリーランスの人限定という訳でもなく、子育てをしながら働く女性などの増加、クラウドを含むインターネット環境の向上、震災後の働き方の見直しによって、在宅を含む選択肢の一つとして捉える企業・人が増えたと感じている。

新築ビルの建設ラッシュが一番の理由と言われているが、4月のオフィス空室率が都心でも9,23%で、ここ最近9%台という高い数値を推移していることも、そんな選択肢が増えたことも多少なりとも関係していると思う。

「仕事はオフィスでしか出来ない」ということこそ危険であると考えたという人もいるし、震災後そもそもオフィスは必要なのか?とノマドを始めた人もいるが、弊社はそれ以前から、当たり前のようにノマドを導入している。

社の人間と一切会わない日も少なくない。

打ち合わせが終わって、そのままカフェに入って資料を作ることもある。

先日私自身が著者としてリリースした電子書籍も、ほぼ全ての原稿をカフェなどで書いた。

スラムダンクの著者である井上雄彦氏も、事務所をお持ちではあるが、状況によって様々なカフェで執筆を行っていると言っていた。

全てが効率とは考えていないが、働き方に関しては、オフィスどうこうではなく「その時最善の場所で仕事をする」。

その考えの中に、当たり前のようにノマドスタイルが存在する。

原稿を書くのに最適な場所が事務所であれば事務所で書くし、上記の場合それがカフェだったということだけである。

見失うことなく

そしてそれは、オフィス環境だけでなく、事業などに関しても言えることだと思う。

「選択と集中」という言葉があるが、弊社が行っている事業の一つ【コンテンツ事業】の今時点で大切なことは、選択と集中というより、様々な入口と出口を用意することだと思っている。

出来るだけ多くの人に入って頂き、その方々が楽しめるコンテンツを用意する。

そんなことを意識しつつ、今までにない新しいコンテンツを創造している。

よく、「ノマドになって自由になろう!」とか「縛られない生き方」的な文言を見かけるが、ノマドだから自由だとか、ノマドだから縛られないのではないと思うし、上述したように、今弊社の事業の中には「これだけを利用して下さい」ではなく、弊社の届けたい層の中でも、多種多様な好み・考えがある中で、出来る限り多くの人に喜んでもらえる、楽しんでもらえるコンテンツを用意することが、今するべきことという事業もある。

「俺はこのスタイルを貫き通す」

個人の発言ではこだわっている人に聞こえるが、企業としては必ずしも最善ではないと思っている。

6月も残すところ、あと僅か。

弊社として半期、そして第2クールが過ぎることになる。

今時点の最善、それを見失うことなく第3クールも走っていく。