保証金と空室率
2010年7月8日。
今日、以前「ウチの会社に来ないか?」と誘って頂いたことのある社長さんと会った。
その後も見事なほどに業績を伸ばし続け、今のオフィスの退去予告が6ヶ月前通知ということもあり、年内に大幅な増床移転をするという話を聞いた。
そんな話に刺激を受けたのはもちろんだが、その移転先になる物件の契約交渉の話が一番興味を持った。
現在、オフィス空室率は上昇している。
少し古いデータで恐縮だが、<オフィス空室率※2009年12月末時点>は
・東京→8,09%
・大阪→10,34%
・札幌→11,17%
・横浜→12,26%
・名古屋→12,58%
・福岡→15,38%
※東京に関しては5年10カ月ぶりに8%を超えた。
2007年→2,65%
2008年→4,72%
そのため、物件の契約については借主側が有利な状態だ。
多くの物件で家賃はもちろん、フリーレントの期間等、交渉すればかなり伸ばすことが出来ている。
だが保証金に関しての交渉は難しいようだ。
上記の社長さんが当初提示された保証金は12ヶ月分。
それを「12ヶ月分は多すぎる」と言うと、フリーレントを伸ばし、保証金については変更出来ないと言われたそうだ。
「もう少しなんとかならないか」と社長さんが言うと、審査をさせて下さいと言い、その審査後、8ヶ月分に減らし再提示してきたそうだ。
4ヶ月分が無くなったのは大きいが、私はまだ多すぎると思う。
物件によって保証金は様々なのは知っているが、移転にはメリットも多いが多くの費用もかかる。
例え今あるもので全てまかなえたとしても、引越し代はもちろん、内装・電話・LAN・電気の再工事・名刺や封筒書類等の作りなおし・移転通知の作成等々。
オフィスも居抜きという選択肢も増えてはいるし、年々下がってきてはいるが、元々いた物件の現状回復費用もある。
そんな中で一番払いたくないと思うのが保証金と私は思ってしまう。
家賃を延滞し、夜逃げをする企業等がいるのも分かるが、審査結果どうこうではなく、もう少し、そんな常識やら慣習が変わってくれればなーと思った。
理想像と即断
話は変わり、どんな経営者になりたいか?
どんな経営者になろうとしているか?
今の時点で自分なりのイメージはある。
だが、その時の状況により、今の自分の理想像とは違った経営者になる必要性もあるかもしれない。
それが自社の理想になるのであれば。
そして、ビジネスの世界でスピードが大切という言葉はよく聞くが、スピードは様々な場面で必要だ。
以前はこちらで【レスポンススピードについて】書いたが、今日は決断のスピードに対して。
私の場合は二つあって、一つはマラソンのイメージである。
ビジネスの世界では走るコースは決まっていないし、ルートを先導してくれる人もいない。
自分達が考え、走っていくしかない。
誰かに先を走ってもらって、安全な道かどうかを確認してから走り始める人もいるが、後追いになる条件を呑む必要がある。
私はそんな条件を呑む気はない。
そして、立ち止まって足踏みしながら、どっちだろうと考えている間に、時代や競合はどんどん先をいってしまう。
もう一つは、あまり戦場を例えに出すのは好きではないが、会社という法人の命は常に危険と隣合わせだ。
そんなビジネスという戦場の中で、ゆっくり考えていては命が危ない。
今、この瞬間に決断しなければ、命が無くなってしまうかもしれない。
それは大袈裟な例えでは無いと思っている。
だから、常にスピード感を持って決断するということを意識していたい。
それは個人としてだけでなく、会社としてである。
もちろん、ただ即断すればいいという問題ではない。
時には勘だけで判断しなければいけない状況もあるかもしれないが、どんな時も即断出来るように、様々な情報・知識・人脈が必要になる。
経験と自信も即断する上で重要な要素だ。
ただ走っていては意味が無い。
しっかりとゴールを見据え、その道のりで出会う様々な風景の中に隠されているアイテムを、しっかり獲得しながら進んでいく必要がある。
時には遠回りをしても…
そして中学のロードレース大会の時、女子達が応援する場所の前ではスピードが上がった。
そんなスーパー加速アイテムは是が非でも手に入れたい。